おぺんぺん大学

ざーさんによる本の雑記たちとたまに創作

漸進的横滑りをする冬の終わりへーあるいは「#春からおぺんぺん大学文学部仏文学科ヌーヴォーロマン専攻」について

 この怪文書ツイッターハッシュタグで、

という書き出しで始めてみたいのだが、さもこんな題でいきなりツイッターなんてミーハーみたいなノリで書き出してしまうというのがどれだけ浅はかかしらん?うふ?うふ?と吐き気がしたのでペンも匙も根気も投げてしまったが、そうは言ってもおぺんぺん大学という架空の大学には仏文科があり、ヌーヴォーロマンを研究している専修があるらしい。

https://twitter.com/atk27kan/status/1361178022322204684?s=21

 そんなニッチな大学を高校3年の頃見つけていたら私は今頃こんなことをしていないだろうし、シュルレアリストだと名乗る(もちろん嘘だが)(シュルレアリストに失礼だが)こともなかっただろうし、彼氏持ちの女と寝ることも、卑屈な同級生と日がなトランプを混ぜ合わせることも、往復三時間もかけて通学することもなかっただろうなと思うのだ。わたしは次の春が来るちょっと前、少しでしゃばる形でようやく一人暮らしという自立の初歩を踏んだわけだが、忙殺されていく時間と、もちろん自力で行わなければならない家事自炊、それによって文学を嗜むという高尚であるいは理解のできぬものからすれば低俗な世捨て人のする真似とも貶されかねない、これまでの愉しみは、かき消されがちであった。

 

 初めの一、二週間はそのようなものだったが、三週目になってあらかたの道理も分かり、およそ自分の中でのルーティン、システムができあがってきたところで書を読むことの自身の癖がぽつぽつと戻ってきているわけなのだが、そういったタイミングに呼応する形で、「#春からおぺんぺん大学文学部仏文学科ヌーヴォーロマン専攻」というハッシュタグツイッターでみかけたのだ。

https://twitter.com/atk27kan/status/1366309307906592770?s=21

ツイッターハッシュタグで」という文句もどのように発音してもらうかでこの文書のくだらなさがわかるだろうが、ツイッターでの「ツイ」でのけぞるように語尾を跳ね、「ッター」がそれに乗り込む、いわば「ツイ」というボードに「ッター」がサーフィンよろしく立ち上がり、文章という海の波に乗り上げて欲しいのだが、すぐそばからハッシュタグというポテトをマッシュして揚げた料理とタグを並べた、「奥さんそれは、ハッシュタグじゃなくて番号記号ですよ、ほら受話器とかに*と一緒に0を挟んどるやろ、卑猥な*によ」と言いかけたくなるが、どうもハッシュタグとはツイッターではツイートの文面を括らせるらしい。括られてたまるものか、うんしょー!うんしょー!さあ力みなさい!産むのよ!力めばあなたも独立国よ。うふふ。